犬アレルギーって治るの?~子どもと犬とのつきあい方
こんにちは!今日も子育てお疲れさまです。
「犬が大好きなのに、くしゃみや鼻水が出ちゃう…」そんな相談をよく受けます。
今回は、子どもの犬アレルギーについて、家庭でできる工夫やよくある質問に答えていきます。
犬アレルギーに関する研究からわかっていること
● 犬アレルギーがある子どもは猫や花粉など、他のアレルギーも一緒に持っていることが多いと報告されています。
● 日本の大規模調査(エコチル調査)では、次のような報告があります。
・幼少期に犬と暮らしていた子どもは、「発達がスムーズで遅れが少ない傾向」が見られています。
・犬や猫に接していた子どもは、「卵や牛乳などの食物アレルギーがやや少ない傾向」も報告されています。
※これはあくまで「そういう傾向がある」という研究結果ですので、すべてのお子さんに当てはまるわけではない
ことに注意が必要です。
子どもの犬アレルギーの症状
・くしゃみ、鼻水、鼻づまり
・目のかゆみ、充血
・肌荒れ、じんましん
・咳やぜんそくの悪化
※毛やフケだけでなく、唾液や尿にもアレルゲンが含まれるため、飼っていなくても症状が出ることがあります。
ご家庭でできる対策
1. 接触後はすぐにリセット
犬と遊んだあとは、手洗い・うがい・着替え・できればシャワーを。
2. 環境を整える
空気洗浄機の使用や、こまめな掃除。
3. 犬との距離の工夫
寝室や布団には、入れないようにする。
4. 薬でサポートする
抗ヒスタミン薬などを使うことで、日常生活が快適になる子も多いです。
よくあるご質問
1. 子どもの犬アレルギーは成長すると治るの?
結論から言うと、「自然に完全に治る人は少ない」と考えられています。
ただし、成長とともに症状が軽くなっていく子はいます。北欧の研究では、アレルギー感作が自然に消える割合は
約6%と低い一方、日常生活で「以前ほど症状が強く出ない」と感じる子はもっと多いことが示唆されています。
2. 犬アレルギーがあっても犬を飼い続けられますか?
答えは「症状の程度や生活環境によって変わります」。
軽度のアレルギーなら、「上に書いたような対策をしながら暮らし続けることも可能」です。
重度の喘息や強い症状が出てしまう場合は、慎重に判断する必要があります。
院長コメント
犬アレルギーは「成長すれば治る」と単純に言えるものではありませんが、対策次第では症状を軽くして生活の質を上げることは十分可能です。
お子さんの笑顔を守れるよう、一緒に考えていきましょう!